研究室紹介(基礎研究室)

基礎研究 Basic Research

最先端の研究環境で心血管病のメカニズム解明と
治療法開発に挑む
スタッフ 古賀 純一郎(講師)、上野 啓通(非常勤医師)、近藤 佑樹(社会人大学院生)、白水 智大(社会人大学院生)、日髙 敬介(社会人大学院生)、Nasanbadrakh Orkhonselenge(大学院生)、藤田 智子(特定補助職員)

基礎研究グループの概要

私たちのグループでは心血管病がどのようにして起きるのか、そのメカニズムを明らかにする研究、またその中でわかってきたことが実際の患者さんにも生じているか、基礎研究の視点も取り入れた臨床研究を行っています。最終的には現在の医療をもってしても治療が難しい心血管病に対する新しい治療を実現することが目標であり、そのために日々、メンバーが協力しプロジェクトを進めています。

心血管病における「炎症」

動脈硬化は循環器内科医が治療対象とする多くの心血管病に関わっています。動脈硬化は血中コレステロールの高い患者さん、高血圧や糖尿病を有する患者さんにおいて悪玉コレステロールともいわれるLDLコレステロールが血管に蓄積することにより生じますが、近年、「炎症」が動脈硬化の発生・進行メカニズムに関わっていることが明らかになりつつあります。特に白血球の一種である単球やマクロファージはこれらコレステロールを取り込み血管壁にとどまることで動脈硬化プラークが大きくなり、最終的にはプラークが破れることにより(プラーク破綻)、心臓に酸素を含む血液を供給する冠動脈の閉塞、心筋梗塞に至ります。

「炎症」を制御することにより心血管病の克服を目指す

私たちはなぜ単球・マクロファージが動脈硬化を促進するようになるかに注目し、レニン―アンジオテンシン系、血管内皮成長因子、Notch系などさまざまなメカニズムにより単球・マクロファージのはたらきが制御されていることを明らかにしてきました(Hypertens Res 2008、ATVB 2009、ATVB 2015、ATVB 2020)。近年はこれまでの研究で得られた結果を元に、炎症のコントロールにより心血管病の克服を目指す新しい治療薬の開発を進めています(Circulation 2014、Cardiovasc Res 2019等)。

最先端の研究成果発信に向けて

研究室では古典的な病理学的解析に加え単一細胞イメージングによるマクロファージの時空間解析、マルチオミクス解析など最新技術を駆使し、疾患原因遺伝子の探索、単球・マクロファージ機能制御機構の解明を目指しています。研究室ならびに学内共用施設においてこれら研究を行うために必要な機器類は整備されており、最先端の研究を行うための環境が整っています。

主要業績

  • Koga J, Umezu R, Kondo Y, et al. Atherosclerosis. 2024;396:118524.
  • Katsuki S, Koga J, Matoba T, et al. J Atheroscler Thromb. 2022;29(1):111-125.
  • Okahara A, Koga J, Matoba T, et al. Sci Rep. 2020;10(1):14435.
  • Umezu R, Koga J, Matoba T, et al. Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2020;40(7):e214-e226.
  • Fujiwara M, Matoba T, Koga J, et al. Cardiovasc Res. 2019;115(7):1244-1255.
  • Ichimura K, Matoba T, Koga J, et al. Int Heart J. 2018;59(6):1432-1444.
  • Nakano K, Matoba T, Koga J, et al. Int Heart J. 2018;59(5):1015-1025.
  • Mao Y, Koga J, Tokutome M, et al. Int Heart J. 2017;58(4):615-623.
  • Koga J, Nakano T, Dahlman JE, et al. Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2015;35(11):2343-2353.
  • Koga J, Matoba T, Egashira K, et al. Arterioscler Thromb Vasc Biol. 2009;29(4):458-464.
  • Koga J, Egashira K, Matoba T, et al. Hypertens Res. 2008;31(9):1791-1800.

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